ランナーを悩ませるスネの痛み!シンスプリントの原因と完全攻略法
2024/07/24
シンスプリントとは、主にランニングなどの運動によって起こる、すねの内側下方3分の1に痛みを伴う症状です。別名を脛骨ストレス症候群(MTSS)といい、多くのランナーを悩ませています。
この記事では、シンスプリントの原因、メカニズム、そして根本的な改善を目指すための包括的な治療法について詳しく解説します。 症状の特徴、発生メカニズム、発生原因、治療方法(セルフマッサージ、筋力トレーニング、ランニングフォーム改善など)、再発防止策まで、あらゆる情報を網羅しています。
シンスプリントの症状
シンスプリントの主な症状は、以下の通りです。
- すねの内側下方3分の1の痛み
- 痛みは運動時に悪化し、安静時には軽快する
- 触ると圧痛がある
- 患部が腫れる
- 朝起きた時に痛みを感じる
症状が進行すると、以下のような症状が現れることもあります。
- 足首の痛み
- 足のむくみ
- ランニングのパフォーマンス低下
炎症や痛みが増加し、日常生活や競技に支障が出るケースもあります。悪化し炎症が増加する前に、早めの治療をおすすめします。
シンスプリントの診断
シンスプリントは、以下の方法で診断されます。
- 問診
- 視診
- 触診
- エコー検査
- レントゲン検査
シンスプリントの発生メカニズム
シンスプリントは、以下のメカニズムで起こると考えられています。
- ランニングなどの運動によって、すねの内側の筋肉(主に長趾屈筋、ヒラメ筋)が繰り返し収縮・弛緩します。
- 筋肉が収縮・弛緩する際に、骨膜に牽引力や骨への圧縮ストレスがかかります。
- 運動量や運動強度が急激に増えたり、不適切なフォームで走ったりすると、骨膜や骨に過剰な負担がかかります。
- 過剰な負担がかかり続けると、骨膜に微小な断裂が生じ、炎症が起こります。
- 炎症が起こると、痛みや腫れなどの症状がでて、日常生活や競技に支障が生じます。
シンスプリントを改善するためには、この発生メカニズムを理解し、骨膜へのストレスを軽減させる必要があります。ストレスがかかっている原因は、以下のようにたくさんあります。この原因を分析し、改善することが最も大切です。
シンスプリントの原因
シンスプリントの直接的な原因は、すねの骨に付着している骨膜への過剰な負担です。具体的には、以下の要因が挙げられます。
1. 運動量や運動強度の急激な増加
ランニングを始めたばかりの人や、久しぶりに運動を再開した人が、いきなり長距離や高強度なトレーニングを行うと、骨膜に過剰な負担がかかり、炎症を起こしやすくなります。
2. 不適切なランニングフォーム
着地時に足首が内側に倒れすぎる、脛骨が外側に倒れる、身体の前傾姿勢が強い、ストライドが大きすぎるなどのフォームは、すねの内側に負担がかかりやすくなります。
3. 筋力不足・柔軟性の低下
ふくらはぎや足首周りの筋力が弱かったり、柔軟性が低いと、衝撃を吸収できずに骨膜に負担がかかってしまいます。
4. 硬い路面でのランニング
コンクリートなどの硬い路面を長時間走ると、足への負担が大きくなり、シンスプリントのリスクが高まります。
5. 足底アーチの異常(偏平足や回内足)
扁平足やハイアーチなど、足底アーチの異常があると、足への衝撃がうまく吸収できずに骨膜に負担がかかってしまいます。
6.靴が合っていない
靴が合っていないと、ランニング時に足首の傾きが増え、指の使い方が変わり、すねの骨膜への負担が増大してしまいます。
7.体重の増加
体重が増加すればするほど、全身への動作時の負担は増加します。
原因をいくつかあげましたが、一人ひとりシンスプリントになる原因は違いますし、いくつも重複しているケースもあります。薬やアイシングで、すねの炎症を改善しても、シンスプリントの原因を治せていないと何度も炎症を繰り返してしまいます。どの原因でシンスプリントを引き起こしているのかを、理解することがシンスプリントを治す一番の近道になります。
シンスプリントの治療法
シンスプリントの治療法は、症状の程度によって異なりますが、基本的には以下の通りです。
- 運動を休む
- アイシング
- 炎症を抑える薬を服用
この3つの対象方は、主に痛みがある部分の炎症を落ち着かせるための治療方法です。根本からの改善を望むのであれば、炎症の原因を治療する以下の方法の併用が必須です。
- ストレッチ
- マッサージ
- 装具やテーピングで患部を固定する
- 理学療法
特に根本から解決する場合は、専門家による動作の確認や、身体の状態の分析が必要です。ただ痛いところ付近をマッサージしたり固定するだけでは不十分です。『なぜそこに負担がかかり、炎症が引き起こされているのか』を、解決することが大切です。
シンスプリントのセルフケア
シンスプリントの症状を改善するには、以下のセルフケアが有効です。
- アイシング
運動後や入浴後に、患部を15〜20分程度アイシングします。
- ストレッチ
ふくらはぎや足首周りのストレッチを毎日行います。
- マッサージ
患部をゆっくりとマッサージします。
- 筋力トレーニング
ふくらはぎや足首周りの筋力トレーニングを行います。
- 動作の改善
理学療法士にランニングフォームを見てもらい、改善点があれば正しいフォームに訂正します。ほとんどのケースでは、ランニングフォームだけではなく、基本的な立つ動作や歩く動作の改善も必要です。
シンスプリントの再発防止策
シンスプリントを再発させないためには、以下の点に注意することが大切です。
- 運動量や運動強度の急激な増加を避ける
運動を始める場合は、徐々に運動量や運動強度を増やしていくようにしましょう。
- 適切なランニングフォームを身につける
専門家にランニングフォームを見てもらい、改善点があれば修正しましょう。
- 筋力トレーニングとストレッチを継続する
ふくらはぎや足首周りの筋力トレーニングとストレッチを継続することで、足への負担を減らすことができます。
- 硬い路面でのランニングを避ける
可能であれば、柔らかい路面で走るようにしましょう。
- 足底アーチに合ったシューズを選ぶ
扁平足やハイアーチの人は、足底アーチに合ったインソールを入れることも有効です。
- 定期的にメンテナンスを受ける
理学療法士に定期的に体の状態をチェックしてもらうことで、シンスプリントの兆候を早期発見することができます。競技後にすねが痛いといった症状がある場合は、悪化する前になるべく早くに原因を改善することが大切です。
タイチ鍼灸接骨院でのシンスプリントの治療法
1.シンスプリントを生じさせている原因を分析します。
鍼灸師、柔道整復師、理学療法士、それぞれの観点から、シンスプリントを引き起こしている原因を丁寧に分析します。
2.鍼灸治療にて柔軟性の改善、全身の筋バランスを調整します。
鍼治療にて、足首やすね周りを中心に、筋肉の柔軟性を回復させます。体の動きや使い方から、全身の筋肉のバランスを整えて、スネ周りに負担がかかりにくくします。場合によっては、お灸治療も行います。
3.リハ運動にて正しい動き方の学習を行います。
理学療法士が、動き方の指導を行います。ランニングフォームだけではなく、競技特性に合った動きを確認し、正しい動き方に改善を促します。筋力が弱い場合には、筋力増強訓練も一緒に行い、動作に反映できるまで繰り返し練習します。
4.治療効果を増加させる、自宅でできるセルフケアを指導します。
身体は元に戻ろうとする特性があります。治療効果を持続させるため、自宅でできるセルフケアを指導します。硬い筋肉へのマッサージやストレッチ。弱い筋肉へのトレーニング方法。悪い動き方を治す、動作学習訓練方法などを主に指導しています。
まとめ
シンスプリントは、適切な治療と予防策によって、完治することが可能です。私たちは、『治すこと』を第一優先に治療に取り組んでいます。大事なのは、シンスプリントの原因に対してしっかりとアプローチを行う事。痛みがある場合は無理せず、早めに専門家に診てもらう事。このブログ記事が、シンスプリントの理解と克服に役立てば幸いです。
補足
- このブログ記事は、あくまでも情報提供を目的としたものであり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。
- シンスプリントの症状や治療法については、個々の状況によって異なる場合があります。必ず医師にご相談ください。
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