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6度の手術を乗り越えたタイガーウッズに学ぶ、腰痛にまつわる4つの誤解

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6度の手術を乗り越えたタイガーウッズに学ぶ、腰痛にまつわる4つの誤解

6度の手術を乗り越えたタイガーウッズに学ぶ、腰痛にまつわる4つの誤解

2025/01/04

あの世界的なゴルフのスター選手、タイガーウッズ選手をご存知でしょうか?

彼は、2024年9月に6度目の腰の手術を行ったそうです。

各メディアが取り上げたと同時に、様々な腰痛に関する情報が出回り、その中には誤解を招くような内容も多くありました。

 

皆様もこのような誤解はありませんか?

誤解1:画像検査で腰痛の原因が明らかになる

誤解2:画像検査でヘルニアがあるから腰痛があると思う

誤解3:椎間板ヘルニアになったら手術しないと良くならない

誤解4:腰の痛みは骨盤と仙骨のズレを治さなければならない

 

 

今回の記事は、タイガーウッズの腰痛と各メディアが報じた様々な誤解を論文を交えて紐解いていきたいと思います。

 

 

タイガーウッズの腰痛から学ぶ、腰痛にまつわる4つの誤解

 

誤解1:画像検査で腰痛の原因が明らかになる

 

まず先に結論を申しあげます。

病院で行うレントゲン画像検査と腰痛は強く関連はしていません。

 

MRIやレントゲンなどの画像検査で腰痛の原因が明らかになるのは非常に稀であり、また、画像検査で異常が見つかったとしても、それが必ずしも腰痛を引き起こしている原因とは限らないということです。

 

 

誤解2 画像検査でヘルニアがあるから腰痛があると思う

 

2015年に発表された「The association between lumbar spine radiographic features and low back pain: a systematic review and meta-analysis」では、画像検査の異常所見によって結果は変わるとされています。つまり、レントゲン上で加齢に伴う変性があったとしても、それが必ずしも腰痛と直接関係しているとは限らないということです。

 

では、なぜ腰痛があればレントゲン画像検査を行うのか?

答えは、重篤な病気(がんなど)や、骨折がないか確認するためです。

そのため、レントゲン検査などの画像検査はそういった意味では非常に重要となります。

 

腰痛がある場合、症状から「これは危険かも!?」と思われるものは一度画像検査などを通して精査することをオススメします。

腰痛のほとんどは、一人一人の生活環境、仕事上での環境、身体の使い方など複数の要因を踏まえて身体検査することが重要です。

 

 

誤解3 ヘルニアになったら手術をしない限り痛みはよくならない

 

タイガーウッズ選手が何度目かの手術の際、「腰痛の原因になっている腰の神経の圧迫を解消するため、ヘルニアを摘出するための手術を受けた」という報道がありました。

 

この報道は、ヘルニアを患っている方が見るとおそらく、ヘルニアを治すためには手術が必要だ!と思う方もいらっしゃるかもしれません。

では、本当に手術をした方がよいのか?ですが、

 

結論から申し上げます。

「腰椎椎間板ヘルニアに対して、手術をしても、手術をしなくても、1〜2年後の痛みと身体機能は特に変わりません。」

 

え!?ですよね。

 

ただし!

 

腰痛に関して世界的権威のあるPeter O’Sullivan博士によると、、

手術が本当に必要なのは、ヘルニアによって神経が圧迫され、足の力が入らなくなっている、もしくは足の感覚が無くなっているなどの神経症状のある人に限定すべきとしています。

 

また、一般的に手術を受けた方が良いとされるものとしては。。。

1:膀胱直腸障害(尿が漏れる、便が制御できないなど)

2:腰の神経に関係する一部の筋力が落ちている(足首を上げる筋肉や踵を上げるふくらはぎの筋肉などが単独で力が入らないなど)

3:特に強い痛みがあり、数週間過ごしても痛みが全然変わらない

4:数ヶ月後に大事な大事な試合があるから早く復帰したい 

 

1、2の症状がある場合は、すぐに整形外科医に一度診てもらった方が良いでしょう。

3に関しても主治医とよく相談した方が良いです。

 

4に関して、手術の利点としては、早い段階で手術をした場合、手術をしていない郡と比べて、短期間で坐骨神経痛は軽減する効果があるからです。(先述したように1〜2年後は変わらないという結果ですが、、)

 

そして、手術を行うタイミングについては一定の見解が得られていないことが現状です。

 

なにはともあれ。

これらの場合は主治医とよく相談をした上で決断するのが良いですね。

 

 

誤解4.腰痛を治すには骨盤の中心にある仙骨のズレを治さなければならない

 

過去のタイガーウッズの発言で、「私の仙骨の位置がズレていたので、もとに戻してもらった」というものがあります。

 

はて?です。

 

皆様の中にも「骨盤がズレている」「仙骨の位置がズレている」ということを言われて不安に感じたことがあるかもしれませんね。

 

実際には「仙骨の位置がズレる」ということは考えづらいとされています。

骨盤は仙骨と腸骨という2つの骨で構成されており、両者は仙腸関節というのを構成します。

関節というと、動くものと思われるかもしれませんが、仙腸関節は靭帯(じんたい)や関節包(かんせつほう)という組織で固定されており、ほとんど動かないとされています。

仙腸関節はとても強固な関節です。仙骨の位置がズレることや仙骨を人の手で動かせる可能性は低いでしょう。

 

もし、仙腸関節がズレて痛みを発しているならば、通常の腰痛とは異なる、違う症状が現れます。

 

 

情報を正しく吟味しましょう

現在では、情報が溢れ、腰痛に関してもインターネット等で調べることが多いと思います。

ある論文では、ウェブサイト上の腰痛に関する情報の”質”を調べた研究で、なんと「約87%もの情報は科学的な根拠に関する記載がなかった」と報告しています。

どんな有名なスポーツ選手でも、テレビやインターネットの情報でも間違えた情報が入っているのは否定できません。

そして、間違えて解釈することも。

すぐに鵜呑みにせず、情報を正しく吟味することを心がけるようにしましょう。

 

熊本市北区麻生田にあります、タイチ鍼灸接骨院では、より正しい情報を発信することに心掛け、5つの国家資格をもって皆様の健康を支えます。悩まれている方は是非一度ご来院ください。

 

当記事は、健康に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の医学的見解・治療法を支持・推奨するものではございませんので、ご了承ください。なお、診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関にて受診いただきますことをおすすめいたします。

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電話番号 : 096‐339-5477

 


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